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展覧会情報

東京の日本橋にあるtaguchi fine artにて、グループ展に参加します。

初日17:00より19:00まで、レセプションを行います。


access

〒103−0023

東京都中央区日本橋本町 2-6-13 山三ビル B1F


・地下鉄銀座線・半蔵門線 三越前駅 コレド室町出口 徒歩4分

・JR総武線快速 新日本橋駅 5番出口徒歩4分


open 火ー土 13:00-19:00

close  日・月・祝日


New Positions 2021

「日本の抽象絵画 - 田中秀和・西川茂・平野泰子」 1月16日 - 2月20日

タグチファインアートでは次代を担う日本の若手作家を採りあげるシリーズの 第2回目として、田中秀和、西川茂、平野泰子の作品を展示致します。

田中秀和(たなかひでかず)は1979年兵庫県生まれ。2000年に京都芸術短 期大学ビジュアルデザインコースを卒業、京都造形大学情報デザイン学科に編 入。在学中の1999年にギャラリーココ(京都)で初個展。2001年にロンドン のチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン、ファウンデーショ ンコース、ペインティングクラスに留学。2006、2008、2009、2010、2012年 には児玉画廊(京都・東京)で個展を開催。現在は京都市立芸術大学博士課程 に在学中で、京都を拠点に活動しています。 彼はこれまで一貫して、複合的な手法を駆使しながら抽象絵画を問い直す実 験を続けてきました。それは例えば、衝動的なストロークや偶然生まれた形態 を複写してそれを整形して画面を再構成したり、かつて自分が描いた作品の断 片をプロジェクターで投影し、それに反復や回転という操作を加えて新たな作 品を生み出すという手法。あるいは、絵の具の乾いていないキャンバスの面を 合わせてイメージを転写させたり、投げつけてできた絵の具の塊をある規則に 従って移動させたりした後、それらをもとに連想される色彩や形態を描き加え るという手法などです。 音楽分野でのサンプリングや、フォトショップなどの画像加工ソフトにおけ るレイヤーの概念、そうした極めて今日的な方法論を絵画に援用し、彼は無意 識と意識、時間などの問題を扱い、即興的でリズミカルな、そして大変美しい 作品を生み出しています。 「イメージや物質を作品間でループ/シェアするという一見創造性の放棄とも取 られかねないこの手法は、意識と無意識の問題や、絵画空間に対する時間、さ らには絵画の再編集性ついて、作品と物質、作家自身と鑑賞者の関係性から、 『抽象』という概念に対するさまざまな命題を投げかけるものだと考えま す。」(田中秀和)

西川茂(にしかわしげる)は1977年岐阜県生まれ。1997年に近畿大学理工 学部土木工学科環境デザインコースを中退、2002年大阪芸術大学附属大阪美術 専門学校芸術研究科絵画コース修了。2007年から1年間アメリカに滞在し、 ニューヨーク州にある障がい者と健常者の共同生活体トライフォーム・キャン


プヒル・コミュニティにて絵画コースでアシスタントをしました。これまでに 奈良、京都、東京で個展を開催、現在は奈良市を拠点に活動しています。 西川は、都市に突然出現する布状のシートに覆われた、建設中、改築中、あ るいは解体中の建築物や構造物を題材に、抽象的表現を試みてきました。それ ら「シールド・ハウス」シリーズの作品は、写実性、再現性から離れ大胆な筆 触で描かれていますが、それは万物の流動性や、生成と消滅というテーマに相 応しい手法といえるでしょう。 彼はこのシリーズを始めた当初から、梱包芸術家として知られるクリスト& ジャンヌ=クロードの活動に自作との共通性を意識してきました。先頃クリス トが他界したことを契機に、彼らへのオマージュとなる新しいシリーズを今回 制作しました。 「それは新しい建物の始まりであり、かつてそこにあった建物の終わりでもあ る。そして建物を覆うシートは、過去の忘却と新たな記憶を隔てる薄い膜のよ うな存在なのかもしれない。人々がこれから何を捨て、何を忘れ、何を見て、 何を求めていくのか。描かれた仮囲いのその向こうには、変わりゆく風景の移 ろい、世情の変容があり、今が更新され未来が続いていく。クリスト&ジャン ヌ=クロードは実際の建物を覆い隠す事により、逆にその建物自体の存在感や 歴史的背景を浮き彫りにしてきた。一方私は建造物が覆われた状態を、変容す るランドスケープや移ろう環境の『動態』と捉え、絵に落とし込む事によりそ れらを顕在化させようとしている。共鳴する部分があると同時に、彼らとの違 いも少なからずあると感じている。彼らの作品のオマージュを制作する事によ り、『シールド・ハウス』シリーズを見つめ直し、更に推し進める機会となれ ばと考えている。」(西川茂)

平野泰子(ひらのやすこ)は1985年富山県生まれ。2007年京都精華大学芸 術学部造形学科(洋画専攻)卒業。2009年に愛知県岡崎市のマサヨシ・スズ キ・ギャラリーで初個展を開催し、2015年にはVOCA展に出品。京都や東京で 発表を重ね、現在は神奈川県川崎市を拠点に活動しています。 平野は大学在学中から、絵の具を幾重にも薄く塗り重ねた色面抽象絵画を制 作してきました。彼女は自身の仕事について、見慣れた風景や過去の記憶、経 験を、描くという行為によってキャンバスの上で客観化し、それらが自律性を 獲得するまで展開させ、現在の現実と接続させようとする試みとして考えてい ます。描き進めるなかで絵画空間から発せられる、意味や言語から切り離され た論理的思考に拠らない「呼びかけ」や、時に丸い黒点として現れる「眼差し」 に反応し、そこに自分とは違う新たな視座を見出そうとする彼女の探究が、今 回発表される新作にも反映されています。


「普段何気ない景色、風景、対象を見ることで、その対象に一体感を感じたり 直感のようなものに触れたりする。それは風のように突然やってきて、見つめ た自分が見つめ返される。記憶の回帰、尊さを抱きながら、言語や意味を遠ざ けつつ、その出来事に強度を持たせるために作品を制作している。」 (平野泰子)

彼らの仕事は、これからの日本の絵画を豊かなものにしてくれると確信しま す。ぜひご高覧ください。

なお、初日1月16日(土)午後17:00より19:00まで3人の作家を囲み、ささや かなレセプションを行います。皆様のお越しを心からお待ち致しております。



協力: Gallery Out of Place (西川茂)


田中秀和

Spread from Sky Blue, 2020 油彩・アクリル・キャンバス 116 x 91 cm

西川茂

梱包されたレオナルド・ダ・

ヴィンチ像 #2. 2020 油彩・キャンバス

116.7 x 80.3 cm


平野泰子

Yonder, 2020 油彩・膠・石膏・キャンバス・木製パネル 116.7 x 80.3 cm

お問い合わせ先:

103-0025 東京都中央区日本橋本町2-6-13 山三ビルB1F タグチファインアート

tel. 03 5652 3660 fax. 03 5652 3661 tatsuya@taguchifineart.com www.taguchifineart.com

日月祝定休 13:00~19:00

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